男女の賃金差異が小さい企業ランキング
本記事の情報はすべて各社の有価証券報告書・公式サステナビリティサイト・厚生労働省のデータベース・公式募集要項から取得し、取得日時点の原文を確認しています。各数値の出典リンクを掲載しているので、応募前に必ず最新の公式情報をご確認ください。
男女の賃金の差異は、女性活躍推進法にもとづいて公表が求められている項目です。当データベースに収録している1122社のうち、535社でこの数値を公式に確認できました。
【最重要】この数値は「男性を100としたときの女性の割合」です
まず数字の意味を確認します。掲載しているのは男性の平均賃金を100としたときの女性の平均賃金の割合で、100に近いほど男女の差が小さいことを示します。80%なら、男性の平均賃金の8割が女性の平均賃金、という意味です。
そして、ここが最も重要な点です。この数値だけで待遇の公平さは判断できません。
理由は、この数値が「同じ仕事をしている男女の賃金差」ではなく、男女それぞれの平均賃金の比だからです。職種構成(どの職種に男女がどれだけいるか)、役職構成(管理職に占める男女比)、勤続年数の違い、パート・有期雇用の男女比といった要素が、そのまま数値に反映されます。実際、多くの企業が公表資料のなかで自らその点を注記しています(後述)。
以下のランキングは「公表された数値を高い順に並べたもの」であり、待遇の公平さの順位ではありません。その前提で読んでください。
男女の賃金差異が小さい企業ランキング
数値が100に近いほど差が小さいことを示します。職種構成や勤続年数の違いが大きく影響するため、この数値だけで待遇の公平さは判断できません。
| 順位 | 企業 | 男性を100としたときの女性の割合 | 補足・出典 |
|---|---|---|---|
| 1 | マネーフォワード | 106.8% | ACTUAL ACHIEVED / 提出会社単体 2025年11月期実績 出典 |
| 2 | PR TIMES | 95.5% | 提出会社単体で全労働者95.5%、正規雇用労働者94.6%、パート・有期労働者142.8%。 出典 |
| 3 | 学研ホールディングス | 94.4% | 正規雇用労働者175.4%(提出会社は従業員85名の持株会社であり職位構成の影響が大きい)。パート・有期労働者は記載なし。参考:㈱Gakken 全67.3%、㈱学研ココファン 全8 出典 |
| 4 | 参天製薬 | 93.4% | 2024年度・連結ベースの数値。2023年度91.3%、2022年度92.3%。正社員/非正規の内訳および参天製薬株式会社単体の数値は当該ページに記載なし 出典 |
| 5 | シンプレクス・ホールディングス | 93% | 有価証券報告書【従業員の状況】の「労働者の男女の賃金の差異(提出会社の指標・全労働者)」。男性を100としたときの女性の割合です。対象期間は2026年3月期。連結ではなく提出会社( 出典 |
| 6 | くら寿司 | 92.7% | 正規雇用労働者70.3%、パート・有期労働者117.1%。全労働者の数値(92.7%)が正規雇用労働者(70.3%)より高いのは、パート・有期の構成比が大きい(平均臨時雇用者15, 出典 |
| 7 | ラキール | 92% | 正社員/非正規の内訳は公表されていない。 出典 |
| 8 | 大塚ホールディングス | 91.3% | 正社員91.7%、有期雇用87.6%。集計範囲は大塚グループ30社(従業員カバー率81.1%)のグローバル値であり、日本の女性活躍推進法に基づく大塚ホールディングス単体の公表値では 出典 |
| 9 | 花王 | 90.8% | 有価証券報告書【従業員の状況】の「労働者の男女の賃金の差異(提出会社の指標・全労働者)」。男性を100としたときの女性の割合です。対象期間は2025年12月期。連結ではなく提出会社 出典 |
| 10 | カバー | 89.8% | 有価証券報告書【従業員の状況】の「労働者の男女の賃金の差異(提出会社の指標・全労働者)」。男性を100としたときの女性の割合です。対象期間は2026年3月期。連結ではなく提出会社( 出典 |
| 11 | 東日本旅客鉄道 | 89.6% | ACTUAL ACHIEVED(実績値)。連結ベースは78.3% 出典 |
| 12 | フィックスターズ | 88.2% | 有価証券報告書【従業員の状況】の「労働者の男女の賃金の差異(提出会社の指標・全労働者)」。男性を100としたときの女性の割合です。対象期間は2025年9月期。連結ではなく提出会社( 出典 |
| 13 | 三井化学 | 87.6% | 正規雇用労働者86.7%、パート・有期労働者72.8%。前年度は全労働者84.9%・正規雇用84.0%・パート有期70.3%で改善傾向。男性の賃金に対する女性の賃金の割合。 出典 |
| 14 | 富士ソフト | 87.5% | 正規雇用労働者87.5%、パート・有期労働者80.7%。第55期(2024年12月期)、提出会社単体。同社は2025年にKKRによる買収で非公開化しており、第55期が最新の有価証券 出典 |
| 15 | 東映アニメーション | 87.5% | 2025年3月期(第87期)有価証券報告書の開示値。全労働者87.5%、うち正規雇用労働者88.2%、うちパート・有期労働者90.9%。国内上場企業の平均(70%台)と比べて格差が 出典 |
| 16 | メディアファイブ | 87% | 有価証券報告書【従業員の状況】の「労働者の男女の賃金の差異(提出会社の指標・全労働者)」。男性を100としたときの女性の割合です。対象期間は2026年5月期。連結ではなく提出会社( 出典 |
| 17 | NTT | 86.9% | ACTUAL ACHIEVED figure disclosed in 有価証券報告書 for fiscal year ended March 2025 (提出会社単体) 出典 |
| 18 | インフォマート | 86.5% | 全労働者86.5%、正規雇用労働者90.0%、非正規雇用労働者182.6%(2025年度)。 出典 |
| 19 | 日本システム技術 | 86.1% | 2026年3月期(第54期)有価証券報告書。正規/非正規の内訳は当該記載箇所では確認できず。 出典 |
| 20 | テレビ朝日 | 86% | 正規雇用労働者86.8%、パート・有期労働者71.7%。会社は「同一労働で賃金に差はなく、男女の平均年齢差や管理職に占める割合等による」と注記。 出典 |
このランキングは当データベースから自動生成しており、収録企業が増えるたびに順位も更新されます。公表を確認できた535社のうち、80%以上は90社、70%以上は289社です。
読み方その1: 「全労働者」と「正規雇用」で数値が逆転する
この数値は通常、全労働者・正規雇用労働者・パート/有期労働者の3区分で公表されます。そして、この3つが大きく食い違う企業があります。
くら寿司は全労働者92.7%ですが、内訳は正規雇用労働者70.3%、パート・有期労働者117.1%です。全労働者の数値が正規雇用の数値より高いのは、平均臨時雇用者15,838名というパート・有期の構成比の大きさによるものだと公式資料に説明されています。(出典)
学研ホールディングスは全労働者94.4%ですが、正規雇用労働者は175.4%。提出会社が従業員85名の持株会社であり、職位構成の影響が大きいと注記されています。参考として㈱Gakken 67.3%、㈱学研ココファン 86.9%、㈱学研エデュケーショナル 68.3%が併記されています。(出典)
トリドールホールディングスは2025年度で全従業員87.1%、社員のみ82.5%、パートナースタッフのみ120.5%。(出典) いすゞ自動車は2024年度実績(単体)で全労働者84.8%、正規雇用81.9%、非正規雇用107.3%。(出典) アダストリアは正規雇用72.6%に対しパート・有期110.6%。(出典)
パート・有期区分で100を超えるのは、その区分における男女の職務や勤務時間の構成の違いが反映された結果です。「全労働者の数値が高い=正社員の男女差が小さい」とは限らないという点は、必ず内訳まで確認してください。
読み方その2: 会社自身が「差異の要因」を説明している
多くの企業が、数値と一緒に差異の要因を公式に説明しています。これが最も参考になる情報です。
- テレビ朝日(86.0%): 「同一労働で賃金に差はなく、男女の平均年齢差や管理職に占める割合等による」と注記。(出典)
- 三菱自動車工業(80.1%): 有価証券報告書に「性別による賃金体系の違いはなく、管理職比率など等級別の人員構成に差があることが賃金差の要因です」との注記。(出典)
- 住友金属鉱山(無期雇用社員84%): 差異の主因を「女性の平均継続勤務年数が男性より短く、管理職に占める女性の割合が3.3%であること」と説明。(出典)
- 豊田合成(79.1%): 主因を「職能資格別の人員構成比差(上位職に女性が少ない)」および「勤務形態の違い」とする注記。(出典)
- 東ソー(71.7%): 「賃金制度は男女同一で、差異は等級・職務・雇用形態・時間外労働時間の構成差に起因する」と説明。(出典)
- SCREENホールディングス(74.8%): 「制度上の賃金格差はなく、男女の年齢構成の違いおよび女性の管理職比率が主な差異理由」と注記。(出典)
- 芝浦メカトロニクス(68.5%): 「同一労働の給与に差はなく、資格・役職別人数構成の差によるもの」と説明。なお同社の公表値は金額(2024年度: 男性9,655,325円/女性6,611,592円)で、比率は当該金額から算出したものです。(出典)
- ミニストップ(82.4%): 管理職に占める女性割合が低いことが差異の要因と説明。(出典)
要因の説明がここまでそろうと、この指標は「賃金制度の公平さ」ではなく「人員構成のかたち」を映す指標だということが見えてきます。だからこそ、女性管理職比率とセットで読む意味があります。
読み方その3: どの法人を数えたかで数値が変わる
女性管理職比率と同じく、この数値も集計範囲によって変わります。
- 大塚ホールディングス(91.3%): 集計範囲は大塚グループ30社(従業員カバー率81.1%)のグローバル値であり、女性活躍推進法にもとづく単体の公表値ではないと明記されています。(出典)
- TIS(81.4%): 集計範囲は連結グループ(TISインテックグループ)。単体および正規/非正規の内訳は公式サイト上で確認できませんでした。(出典)
- ニチレイ(72.1%): 提出会社単体。主要子会社はニチレイフーズ62.8%、ニチレイロジグループ本社79.6%、ニチレイフレッシュ73.6%と個社別に併記されています。(出典)
- パルコ(79.2%): 2025年度・パルコ単体。親会社JFRグループ連結は全労働者65.1%。(出典)
- 東急不動産ホールディングス(73.0%): グループ各社の差異割合を従業員数の加重平均で算出したグループ値。個社別では東急不動産(株)57.0%など、幅があります。(出典)
読み方その4: 集計年度がそろっていない
公式サイトに掲載されていても、更新時点は企業によって異なります。
- 日本ゼオン(74.2%)は2022年度実績で、ESGデータ集の掲載年度は2018〜2022年度。2023年度以降の更新値は調査時点で公式サイト上に見当たりませんでした。(出典)
- 富士ソフト(87.5%)は第55期(2024年12月期)・提出会社単体。同社は2025年に非公開化しており、第55期が最新の有価証券報告書のため、数値は2024年12月末時点です。(出典)
- 東京電力ホールディングス(83.5%)は厚生労働省データベースの公表値。自社ESGデータ集2025では2024年度の全労働者値を84.4%としており、集計年度により差があります。(出典)
一方で、経年推移まで公表している企業もあります。太陽誘電は2022年度68.0%→2023年度69.9%→2024年度70.7%→2025年度(正規)73.6%、三井化学は前年度の全労働者84.9%から87.6%へ、参天製薬は2022年度92.3%→2023年度91.3%→2024年度93.4%と推移を並べています。単年の数値より、動きのほうが情報量が多い場合があります。
目標値を公表している企業
- エービーシー・マート: 2024年度78.5%(2022年度77.4%、2023年度77.3%)、2030年度目標90.8% (出典)
- リゾートトラスト: グループ全体69.5%(正社員71.6%、非正社員86.0%)、2027年度に75%とする目標 (出典)
- DIC: 全労働者68.5%(正社員77.5%、非正規57.0%)。「当面実績値のみ、今後KPI設定予定」と公表 (出典)
よくある質問
Q. 数値が高い会社を選べば、賃金面で損をしない? A. そうとは限りません。この数値は男女それぞれの平均賃金の比であり、自分が受け取る賃金を示すものではありません。職種構成や勤続年数の違いが大きく影響するため、この数値だけで待遇の公平さは判断できません。募集要項の初任給・諸手当、住宅手当などの実額とあわせて確認してください。
Q. 100を超えることはある? A. あります。パート・有期労働者の区分ではくら寿司117.1%、トリドールホールディングス120.5%、アダストリア110.6%、いすゞ自動車107.3%、ビックカメラ102.4%といった例が公表されています。区分内の男女の職務・勤務時間の構成が反映された結果です。
Q. 同じ会社で複数の数値があるのはなぜ? A. 集計範囲(単体・連結・グループ)と集計時点が異なるためです。本記事では、どの範囲の数値かを可能な限り明記しています。
Q. この情報はいつ時点のもの? A. 各社の公表資料を取得した時点の原文にもとづいています。数値は年度ごとに更新されるため、応募時は出典リンク先の最新情報をご確認ください。
運営情報: 福利厚生JPは、企業の公式公開情報のみを情報源とする福利厚生データベースです。本記事は編集部がデータベースをもとに執筆し、全出典を人手で確認しています。制度内容の誤りを見つけた場合は[お問い合わせ]よりご連絡ください。確認の上、迅速に修正します。
この記事を読んだ人が次に読む記事
よく読まれている記事
- 1持株会の奨励金率が高い企業ランキング 2026年最新
- 2年間休日が多い企業ランキング 2026年最新
- 3奨学金返済支援がある企業一覧 2026年最新
- 4引越・入社支度金の企業ランキング 2026年最新
- 5リフレッシュ休暇がある企業ランキング 2026年最新
直近28日の検索からの閲覧数の実測です(2026-09-03 時点)。