女性管理職比率が高い企業ランキング
本記事の情報はすべて各社の有価証券報告書・公式サステナビリティサイト・厚生労働省のデータベース・公式募集要項から取得し、取得日時点の原文を確認しています。各数値の出典リンクを掲載しているので、応募前に必ず最新の公式情報をご確認ください。
女性管理職比率は、女性活躍推進法にもとづいて多くの企業が公表している法定公表データのひとつです。当データベースに収録している1122社のうち、609社でこの数値を公式に確認できました。
ただし、この数字を単純な優劣として読むことはできません。理由はひとつめが決定的です。「管理職」が何を指すかが、会社ごとに違うからです。
まずランキングを掲載し、そのあとでこの数字をどう読むべきかを4つの観点から整理します。
女性管理職比率ランキング
「管理職」の定義は会社ごとに異なります(課長相当以上とするのが一般的ですが、係長相当を含む場合もあります)。
| 順位 | 企業 | 女性管理職比率 | 補足・出典 |
|---|---|---|---|
| 1 | ニチイ学館 | 79.9% | 課長職以上70.3%、部長職以上42.2%。 出典 |
| 2 | ニチイホールディングス | 79.3% | 部長職以上45.5%、女性社員比率90.7%、女性役員比率14.3%(2025年4月時点)。2024年度実績。株式会社ニチイ学館の公表値 出典 |
| 3 | シダー | 57.1% | 提出会社(株式会社シダー単体)の当連結会計年度実績。 出典 |
| 4 | パソナグループ | 55.7% | 55.7%は提出会社(株式会社パソナグループ)単体、第18期。グループベースは50.2%。人材サービス業として女性比率が高く、女性管理職比率が50%を超える点が特徴。 出典 |
| 5 | セントケア・ホールディング | 55.1% | グループ全体の数値。男女比は男性20.2%・女性79.8%、正社員平均年齢44.6歳。 出典 |
| 6 | セリア | 52.7% | 有価証券報告書【従業員の状況】の「管理職に占める女性労働者の割合(提出会社の指標)」。対象期間は2026年3月期。連結ではなく提出会社(単体)の数字です。 出典 |
| 7 | ツクイホールディングス | 52% | 2025年度実績。事業会社㈱ツクイの公表値。行動計画(2024年4月~2027年3月)の目標値は30%以上 出典 |
| 8 | イケア・ジャパン | 51.9% | 2021年10月時点の数値のため最新値ではない可能性がある。同ページには全コワーカーに占める女性比率65.5%(同時点)も記載されているが、これは管理職比率ではないため amoun 出典 |
| 9 | ソラスト | 49% | FY2025実績。推移はFY2022 44.3%、FY2023 46.0%、FY2024 47.2%、FY2025 49.0%。 出典 |
| 10 | ファンケル | 48.5% | 2023年度実績。サステナビリティサイトでは2025年の女性上級職比率47.9%、女性従業員比率63.2%と記載 出典 |
| 11 | リクルートホールディングス | 47.6% | ACTUAL ACHIEVED - 2025年3月期 有価証券報告書、提出会社(単体) 出典 |
| 12 | メドレー | 46.9% | 推移は2021年12月期31.7%→2022年12月期42.9%→2023年12月期42.5%→2024年12月期46.9%。 出典 |
| 13 | エイチームホールディングス | 46.7% | 有価証券報告書【従業員の状況】の「管理職に占める女性労働者の割合(提出会社の指標)」。対象期間は2025年7月期。連結ではなく提出会社(単体)の数字です。 出典 |
| 14 | ネスレ日本 | 45% | 重要: この45%は「上位200人の役員層」を母集団とした比率であり、全管理職を母集団とする一般的な女性管理職比率とは定義が異なる。2022年末時点では30%。全管理職ベースの比率 出典 |
| 15 | ノバレーゼ | 42.9% | 有価証券報告書【従業員の状況】の「管理職に占める女性労働者の割合(提出会社の指標)」。対象期間は2025年12月期。連結ではなく提出会社(単体)の数字です。 出典 |
| 16 | サイオス | 41.7% | 有価証券報告書【従業員の状況】の「管理職に占める女性労働者の割合(提出会社の指標)」。対象期間は2025年12月期。連結ではなく提出会社(単体)の数字です。 出典 |
| 17 | アインホールディングス | 40.6% | 2025年度目標は40%。女性役員比率は36.4%(11名中4名)で、2025年度目標は1/3以上。 出典 |
| 18 | 参天製薬 | 40.5% | 2024年度・連結。2023年度40.4%、2022年度39.0%。日本国内の女性管理職比率は20%以上が目標(2024年4月〜2026年3月)で、実績値は非公表 出典 |
| 19 | アズパートナーズ | 40% | 対象年度は第19期事業年度(2022年4月1日〜2023年3月31日)。最新期の数値は公式ページで確認できなかった。 出典 |
| 20 | ベネフィット・ワン | 39.3% | 2022年度末実績。2024年に上場廃止(第一生命ホールディングスによる完全子会社化)となり、以降の公表値は確認できていない。 出典 |
このランキングは当データベースから自動生成しており、収録企業が増えるたびに順位も更新されます。参考までに、公表を確認できた609社のうち30%以上は42社、20%以上は128社です。
【最重要】「管理職」の定義は会社ごとに違う
女性管理職比率を比べるうえで、まず押さえるべき前提がこれです。課長相当職以上を管理職とするのが一般的ですが、係長相当職を含めて集計している企業もあります。母集団の取り方が違えば、同じ「女性管理職比率」という名前でも数値の意味は変わります。
実際、集計の範囲を公式に説明している企業があります。
ワコールホールディングスは女性管理職比率38.6%(2025年4月時点)を公表していますが、これは係長級(アシスタントマネージャー)以上を管理職として集計した数値であることを明示し、さらに部長級以上では比率が大きく下がると自ら説明しています。(出典)
千葉銀行は「女性管理職比率(課長相当職以上)」と定義を明記したうえで29.4%(2024年度実績)を公表しています。目標は2026年7月までに30%以上です。(出典)
TOPPANホールディングスが公表している14.4%は「女性管理・監督職比率」で、管理職(183名)と監督職(578名)を合算した比率です。管理職のみの比率ではない点が公式に注記されています。(出典)
ネスレ日本の45%は「女性リーダー比率」で、母集団は上位200人の役員層です。全管理職を母集団とする一般的な女性管理職比率とは定義が異なり、全管理職ベースの比率は公式には公開されていません。(出典)
オプト(デジタルホールディングス)の28.0%は公式サイト上「女性役職者比率」と表記されており、女性活躍推進法上の「女性管理職比率」と定義が一致するかは明示されていません。(出典)
三浦工業は女性管理職比率18.9%(2024年度)とは別に、女性係長相当職比率12.0%を分けて公表しています。係長相当を含めるかどうかで数字が動くことが、この分割掲載からも読み取れます。(出典)
つまり、A社38%・B社25%という並びを見たときに、A社のほうが上とは言い切れません。定義欄・注記欄まで読んで初めて比較が成立します。
読み方その2: 「どの会社を数えたか」で数値が変わる
有価証券報告書に載るのは原則として提出会社(親会社)単体の数値です。一方、サステナビリティサイトにはグループ全体の数値が載ることがあります。同じ企業グループで2つの数値が併存するのはこのためです。
- 学研ホールディングス: 提出会社単体26.1%(2025年9月期)。グループ主要会社は㈱Gakken 33.0%、㈱学研ココファン 56.2%、㈱学研エデュケーショナル 55.6%で、統合報告書2026記載のグループ値は35.6%。(出典)
- ニチレイ: 提出会社(持株会社、従業員235名)単体は27.1%。事業会社はニチレイフーズ6.6%、ニチレイロジグループ本社13.0%、ニチレイフレッシュ4.3%で、グループ(国内主要会社)のグループリーダー以上の女性管理職比率は2024年度7.5%、2030年目標は30%と公表されています。(出典)
- パソナグループ: 55.7%は提出会社単体(第18期)。グループベースは50.2%。(出典)
- ポーラ・オルビスホールディングス: 提出会社(持株会社本体)は29.7%。連結子会社では(株)ポーラ38.2%、オルビス(株)50.9%、ポーラ化成工業(株)20.3%。(出典)
- BIPROGY: 単体13.7%に対し連結グループ12.3%(いずれも2025年度)。KPIとして2026年4月1日時点18%以上を設定しています。(出典)
持株会社は従業員数が小さいことが多く、単体の数値と事業会社の数値が大きく離れる場合があります。自分が入社するのはどの法人かを確認したうえで数値を見てください。
読み方その3: 部長層・役員層まで見ると景色が変わる
管理職を一括りにせず、階層別の内訳を公表している企業があります。この内訳を見ると、同じ「管理職」でも上位層の状況は異なることがわかります。
| 企業 | 公表されている階層別の数値 |
|---|---|
| ディップ | 女性管理職比率36.4%、女性課長比率41.1%、女性部長比率20.5%、女性役員比率33.3%(2026年2月期) |
| ベネッセホールディングス | 課長層・部長層合計39.0%、部長層30%(女性29名/男性69名)、役員12%(女性3名/男性23名) |
| キユーピー | 単体19.9%、部長職以上7.1%(2025年度) |
| 三井住友海上火災保険 | 女性理事・部長以外の管理職19.7%(703人)、女性理事・部長8.3%(30人)(2025年度) |
| 大塚商会 | 課長職14.1%(女性112名)、部長職2.1%(女性2名)、執行役員4.2%(女性1名)(2025年) |
| ニチイホールディングス | 女性管理職比率79.3%、部長職以上45.5%、女性役員比率14.3% |
| アインホールディングス | 女性管理職比率40.6%、女性役員比率36.4%(11名中4名) |
出典は各社の公表資料(ディップ、ベネッセHD、キユーピー、三井住友海上、大塚商会、ニチイHD、アインHD)。
また日本郵船の13.9%は陸上職ベースで、海技者(海上職)は0.4%と別掲されています(2024年度)。職種によって母集団が分かれるケースです。(出典)
階層別の内訳を公表しているのは、比較を難しくするどころか、自社の状況を細かく開示しているということでもあります。開示の粒度そのものが、その会社の姿勢を映す情報になります。
読み方その4: 「いつの数値か」を必ず確認する
公式サイトに掲載されていても、更新が止まっている数値があります。当データベースでは取得時点の原文を確認したうえで、集計時点も記録しています。
- イケア・ジャパン 51.9%: 2021年10月時点の数値のため最新値ではない可能性があります。(出典)
- 松井証券 15.9%: 2022年度時点の数値です。(出典)
- 東宝 15.1%: 2021年時点の数値で、サステナビリティレポート2022が公式サイト上で参照可能な最新の開示です。2026年3月末までに20%という目標が示されています。(出典)
逆に、経年推移まで公開している企業もあります。ソラストはFY2022 44.3%→FY2023 46.0%→FY2024 47.2%→FY2025 49.0%と4年分を並べて公表しており、単年の数値より動きが読み取れます。(出典)
目標値を公表している企業
現在値と同じくらい参考になるのが、会社が掲げている目標値です。公式に確認できたものを挙げます。
- JTB: 2024年度実績37.0%、2026年度目標42.0% (出典)
- 日本マクドナルド: 27.8%、2030年目標は女性管理職比率40%(女性店長比率は35.4%) (出典)
- ツクイホールディングス: 52.0%(2025年度)、行動計画(2024年4月〜2027年3月)の目標値は30%以上 (出典)
- コーセー: 30.8%(2023年度・国内グループ会社対象)、2026年目標33.0%(コーセーグループ) (出典)
- TIS: 13.8%(2026年3月期)、2027年3月期目標15%以上 (出典)
上位に並ぶ企業の顔ぶれ
今回のランキング上位20社を業種別に見ると、医療・福祉、人材・教育、小売の企業が多くを占めました(2026年8月時点・当データベースの調査範囲)。上位企業のなかには、母集団そのものの男女比を公表している会社もあります。ニチイホールディングスは女性社員比率90.7%、セントケア・ホールディングは男性20.2%・女性79.8%です。数値を読むときは、その会社の従業員構成もあわせて見ると理解しやすくなります。
よくある質問
Q. 女性管理職比率が高い会社ほど働きやすい? A. この数値だけでは判断できません。管理職の定義、集計対象の法人、集計時点がそろっていないためです。本記事で挙げた4つの観点で数値の中身を確認したうえで、育児・介護・健康支援などの制度とあわせて見ることをおすすめします。
Q. 有価証券報告書とサステナビリティサイトで数値が違うのはなぜ? A. 集計範囲(提出会社単体かグループか)や集計時点が異なるためです。ベネッセホールディングスのように、同じ会社の別ページで39.0%と32%という異なる数値が掲載されている例もあります。どちらが正しいということではなく、集計の前提が違います。
Q. 数値を公表していない会社は? A. 女性活躍推進法の公表義務は企業規模によって異なります。当データベースでは、公式に確認できた数値のみを収録し、確認できない場合は空欄としています。推計や補完は一切行っていません。
Q. この情報はいつ時点のもの? A. 各社の公表資料を取得した時点の原文にもとづいています。数値は年度ごとに更新されるため、応募時は出典リンク先の最新情報をご確認ください。
運営情報: 福利厚生JPは、企業の公式公開情報のみを情報源とする福利厚生データベースです。本記事は編集部がデータベースをもとに執筆し、全出典を人手で確認しています。制度内容の誤りを見つけた場合は[お問い合わせ]よりご連絡ください。確認の上、迅速に修正します。
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