奨学金を会社が返してくれる企業一覧【2026年最新】給付型と貸付型の違いに注意
本記事の情報はすべて各社の公式採用ページ・公式サイトから取得し、取得日時点の原文を確認しています。口コミサイトの情報は一切使用していません。制度は改定されることがあるため、応募前に必ず出典リンク先の最新情報をご確認ください。
大学卒業時に平均310万円前後の借金を背負ってスタートする——日本の奨学金利用者にとって、返済は最初の10年以上つきまとう固定費です。この負担を会社が肩代わりする「奨学金返済支援制度」が、いま静かに広がっています。
2021年に日本学生支援機構(JASSO)が「企業による代理返還制度」を開始し、企業が社員に代わって直接JASSOへ返還できるようになりました。企業側は損金算入でき、社員側は所得税が非課税になる(一定の要件下)という設計のため、導入企業が増加しています。
一方で、この分野には求職者が絶対に見落としてはいけない落とし穴があります。
最重要: 「返してくれる制度」と「貸してくれる制度」は別物
「奨学金支援制度あり」と書かれていても、中身は大きく2種類に分かれます。
**給付型(代理返還型)**は、会社が返済額を負担してくれるタイプです。返す必要がありません。手当として支給されるか、JASSOへ直接代理返還されます。これが本来求職者が期待している制度です。
**貸付型(融資型)**は、会社が奨学金相当額を無利子で貸してくれるタイプです。借金の相手が変わるだけで、返済義務は残ります。利息分は得をしますが、元本は自分で返します。
この2つは求人票では同じ「奨学金支援」と表記されがちです。当データベースでは両者を明確に区別して記録しています。
給付型(返済不要)の企業
クロスキャット — 月3万円・総額最大180万円
システム開発会社。月3万円を最長5年間、総額上限180万円支給します。特筆すべきは条件の緩さで、対象者全員が支給対象(選考なし)、就業義務なし、そして受給後に退職しても返還不要と公式に明記されています。新卒の返済型奨学金受給者(4年制大学・大学院卒)が対象です。
奨学金支援は「◯年間勤務しないと返済義務が発生する」という縛りをつける企業もある中で、ここまで明確に「縛りなし」を打ち出している例は貴重です。
出典: クロスキャット 新卒採用 奨学金返済支援制度(2026年7月確認)
ノバレーゼ — 勤続5年・10年で各100万円(最大200万円)
ブライダル企業。勤続5年時と勤続10年時にそれぞれ100万円まで、合計最大200万円を支援します(返済残額が上限)。長期勤続へのインセンティブ型で、総額では今回調査した中で最大です。
※同社は2026年4月にエスクリと経営統合し、株式会社オンザページに社名変更しています。
出典: ノバレーゼ 企業文化(2026年7月確認)
JR東日本 — 年5万円×最長10年(総額最大50万円)
年間最大5万円を最長10年間、代理返還します。金額は月あたりに直すと約4,000円と控えめですが、大手インフラ企業が制度を持っていること自体に意味があります。同社は出産祝や子どもの扶養手当増額など、ライフイベント支援を厚くしている企業です。
出典: JR東日本 採用サイト 福利厚生(2026年7月確認)
OWNDAYS — 返済額相当を給与に上乗せ
眼鏡チェーン。返済額相当を給与に上乗せして支給する方式です。新卒入社の返済型奨学金受給者が対象で、社内試験の合格が条件(中途・留学生は対象外)。支給上限額は公式に記載されていません。同社は住宅補助も最大月4.5万円と、若手支援に積極的な会社です。
出典: OWNDAYS 採用サイト 福利厚生(2026年7月確認)
JR西日本 — 制度あり(詳細非公開)
奨学金返還支援制度の存在を公式に確認できましたが、支援額・条件の詳細は募集要項に記載がありません。応募時に確認が必要です。
出典: JR西日本 新卒採用 募集要項(2026年7月確認)
貸付型(返済義務あり)の企業
以下は「支援」と名がついていますが、返済義務が残るタイプです。利息負担が軽くなるメリットはあります。
野村證券の奨学金返還支援融資制度は、給付ではなく無利子融資です(総合職新卒社員が対象)。大和証券の奨学金返済サポート制度も無利子貸付型で、貸付上限額は非公開。りそな銀行の「りそな奨学金サポート制度」は、会社が利息相当を負担する実質無利息型の貸付で、代理返還(支給)型ではありません。
いずれも金利負担がゼロになるため経済的メリットは確実にありますが、「奨学金が消える」わけではない点を理解した上で検討してください。
制度を選ぶときの5つのチェックポイント
第一に、給付型か貸付型か。ここを間違えると期待値が大きくずれます。第二に、総額の上限。月額が高くても支給期間が短ければ総額は伸びません。第三に、勤続条件。「勤続5年到達時に支給」型は、途中で辞めると1円も受け取れません。第四に、返還義務の有無。受給後に早期退職した場合の返還規定を確認してください。第五に、対象者の範囲。新卒限定か中途も対象か、選考の有無も企業によって異なります。
この分野はこれから増えます
文部科学省は企業による代理返還の利用促進を進めており、導入企業は年々増加しています。現時点で制度を持っている企業はまだ限られており、当データベース205社中で公式確認できたのは8社にとどまります。
裏を返せば、**奨学金返済支援がある会社は「若手への投資姿勢が明確な会社」**というシグナルとして読むこともできます。同じ業界・同じ年収帯で迷ったとき、判断材料の一つになるはずです。
この記事のデータについて
- 調査対象: 福利厚生.JP収録の205社(順次拡大中)
- 情報源: 各社の公式採用ページ・公式コーポレートサイトのみ
- 給付型/貸付型の区別は、各社公式ページの記載に基づいて分類しています