KDDI vs ソフトバンク 福利厚生を公式情報だけで比較
本記事の情報はすべて各社の公式採用ページ・公式サイト・有価証券報告書から取得したものです。口コミサイトの数字は使っていません。最終確認日はKDDIが2026年9月8日、ソフトバンクが2026年9月7日です。
通信キャリアの2社を、公式に書かれていることだけで並べます。どちらが優れているかを決める記事ではありません。同じ項目に、どちらが数字を出しているかを見る記事です。
先に、比較の前提を2つ断っておきます。
- 比べているのは事業会社どうしです。KDDI(従業員約9,700名)とソフトバンク(従業員約19,000名)で、投資会社のソフトバンクグループ株式会社ではありません。ここは混同しやすいので、あとで詳しく書きます。
- 「公式に記載なし」は「制度がない」という意味ではありません。公式ページに書かれていないだけ、という場合があります。この記事は「書いてあるかどうか」を並べているだけです。
15項目で並べる
-
初任給
WIN313,000円(公式採用ページ)
公式に記載なし
-
年次有給休暇(1年目)
WIN新卒入社は初年度から20日。中途採用は入社月により5〜20日
1年目11日。2年目16日、3年目17日と増え、7年目以降で21日
-
有給の積み立て
未使用分を最大20日まで積立。私傷病・家族の介護などに使える
WIN積立年休制度で最大60日
-
年間休日
WIN126日
公式に記載なし
-
持株会の奨励金
WIN拠出金に対して会社が12%を負担
10%
-
住まい
社宅制度。独身者の本人負担は月2〜3万円。ただし転勤で通勤時間120分以上になる社員が対象。全社員一律の住宅手当は廃止し、相当額を基本給に組み込み済み
新卒住宅補助。入社後3年間、家賃の一部を補助。金額は公式に記載なし
引き分け ― 両社とも公式に記載あり(差を付ける数字の開示なし)
-
出産のお祝い金
KDDI共済会お祝い金。金額は公式に記載なし
WIN第1子5万円から子の数に応じて増額し、第5子で500万円
-
育児休業の取得率
WIN2023年度は女性100%・男性58.1%。復職率は男女とも100%
育児休業制度の記載はあるが、取得率は公式に記載なし
-
妊活・不妊治療
公式に記載なし
WIN不妊治療や通院治療に使える特別休暇
-
介護
WIN介護休暇・介護休職制度。積み立てた有給も家族の介護に使える
公式に記載なし
-
節目の休暇
WINリフレッシュ休暇。勤続15年または満50歳で10〜15日、あわせて10〜20万円を支給
クラブ活動・日本代表選手支援で5日
-
学び直し・資格
WINKDDI DX Universityなどの人財育成プログラム。奨学金返還支援制度あり
資格取得支援
-
健康・医療
健康管理・メンタルヘルス支援制度。本社カフェテリアと社内販売
WINウェルネスセンター、ヘルスケアアプリ「HELPO」、運動促進施策
-
多様性
同性パートナーシップ申請
ノーマライゼーション休暇、生理休暇
引き分け ― 両社とも公式に記載あり(差を付ける数字の開示なし)
-
平均年収(有価証券報告書)
WIN1,051万円
871万円
勝敗は「公式に記載があるか」「数字まで開示しているか」「同じ指標なら数字の比較」だけで機械的に付けています。 制度の中身への当サイトの主観的な採点ではありません。「記載なし」は制度が無いという意味ではなく、公式ページで確認できなかったという意味です。
KDDIが9勝4敗2分。ただし、勝敗の数より中身のほうが読みどころです。KDDIが取ったのは初任給・年間休日・持株会・介護といった毎年くり返し効く項目で、ソフトバンクが取ったのは出産祝金・積立年休・不妊治療といったその場面が来たときに大きい項目でした。
福利厚生偏差値でも差が出ています。KDDIは69.4で全1,141社中190位、ソフトバンクは66で495位です。
出典:KDDI 採用サイト 福利厚生/ソフトバンク 新卒採用 福利厚生
違い1:KDDIは「毎年もらえるもの」、ソフトバンクは「一度に大きいもの」
いちばん性格が出ているのは、どの項目に数字を書いているかです。
KDDIが数字にしているのは、持株会の奨励金12%、年間休日126日、年次有給休暇20日、社宅の本人負担2〜3万円/月、リフレッシュ休暇の10〜20万円です。どれも毎年、あるいは毎月くり返し効くもので、在籍している限り積み上がっていきます。
ソフトバンクが数字にしているのは、出産祝金の500万円と積立年休の60日です。こちらはその場面が来たときに一度で大きいものです。出産祝金は第1子が5万円で、子の数に応じて増え、第5子で500万円に届きます。育児・出産の支援額を公開している89社の中では1位でした。
同じ「福利厚生が手厚い」でも、効き方がまったく違います。
違い2:有給休暇は、入社何年目かで逆転する
ここは表の数字だけ見ると読み違えます。
KDDIは新卒入社で初年度から20日。ソフトバンクは1年目11日で、2年目16日、3年目17日、4年目18日、5年目19日、6年目20日と増え、7年目以降で21日になります。
つまり入社から6年目まではKDDIのほうが多く、7年目以降はソフトバンクが1日だけ上回ります。積み立てられる日数はKDDIが最大20日、ソフトバンクが最大60日なので、長く勤めて使わずに貯める前提なら差はさらに開きます。
入社直後の休みやすさを取るか、長く勤めた先を取るかで、見方が変わる項目です。
違い3:住まいの補助は、対象がまったく違う
どちらも住まいの制度はありますが、誰が使えるかが違います。
KDDIの社宅制度は、転勤で通勤時間が120分以上になる社員が対象です。独身者の本人負担は月2〜3万円と公表されています。一方で全社員一律の住宅手当は廃止済みで、相当額は基本給に組み込まれています。転勤要件を満たさない社員向けの家賃補助はありません。
ソフトバンクの新卒住宅補助は、新卒入社者の入社後3年間が対象で、家賃の一部を補助します。ただし補助月額は公式に記載がありません。
新卒で入って転勤がない場合、KDDIは住まいの補助の対象外になりえます。逆にソフトバンクは4年目以降の記載が見当たりません。どちらも「ずっともらえる住宅手当」ではないという点は共通しています。
注意:ソフトバンクとソフトバンクグループは別の会社です
この記事で比べているのはソフトバンク株式会社(通信事業を行う事業会社・従業員約19,000名)です。投資会社のソフトバンクグループ株式会社ではありません。平均年収871万円も、ソフトバンク株式会社の有価証券報告書の数字です。
就職・転職の情報を調べていると2社が混ざって出てくることがあるので、応募先がどちらなのかは募集要項で確認してください。
この比較でできていないこと
正直に書いておきます。
- KDDIの女性管理職比率と男女の賃金の差異は、当サイトでまだ確認できていません(2026年8月16日時点で要再確認)。有価証券報告書に記載があるはずの項目なので、「公式に無い」という意味ではありません。ソフトバンクは女性管理職比率10.9%、男女の賃金の差異78.3%を確認済みです。
- ソフトバンクの初任給と年間休日も、公式ページで確認できていません。
- えるぼし認定は両社とも2段階です(KDDIが2023年3月、ソフトバンクが2025年11月)。
確認できしだい、このページの数字も更新します。
どちらを選ぶかの目安
この記事の数字から言えることは、これだけです。
- 毎年の積み上げで選ぶならKDDI。持株会12%、年間休日126日、初年度から有給20日と、在籍しているだけで効く数字が並びます
- 子どもを多く持つ予定ならソフトバンク。出産祝金は第5子で500万円で、この項目では公開89社中1位でした
- 転勤の可能性があるならKDDI。社宅の本人負担額まで公表しています。逆に転勤がないなら、この制度は対象外です
- 不妊治療を考えているならソフトバンク。KDDIの公式ページには記載を確認できませんでした
制度の一覧と出典リンクは、KDDIのページとソフトバンクのページにまとめています。
この記事の勝敗のつけ方:制度の質を主観で採点することはしていません。①公式に記載がある方が、記載のない方に勝つ ②数字(金額・日数・率)まで書いてある方が、制度名だけの方に勝つ ③どちらも数字を出している場合は大きい方が勝つ、の3つだけで機械的に決めています。どちらも記載がある/どちらも金額がない場合は引き分けです。
この記事を読んだ人が次に読む記事
よく読まれている記事
- 1持株会の奨励金率が高い企業ランキング 2026年最新
- 2年間休日が多い会社・企業ランキング 1位は130日(五洋建設・日本電子) 2026年最新
- 3奨学金返済支援がある企業一覧 2026年最新
- 4引越・入社支度金の企業ランキング 2026年最新
- 5リフレッシュ休暇がある企業ランキング 2026年最新
直近28日の検索からの閲覧数の実測です(2026-09-03 時点)。