男性の育休取得率が高い会社は、どんな福利厚生を持っている?519社を集計

本記事の情報はすべて各社の有価証券報告書・公式サステナビリティサイト・厚生労働省のデータベース・公式募集要項から取得し、取得日時点の原文を確認しています。各数値の出典リンクは企業ページに掲載しているので、応募前に必ず最新の公式情報をご確認ください。

男性の育児休業取得率は、多くの会社が有価証券報告書で公表しています。一方で「取得率が高い会社は、ほかにどんな制度を持っているのか」をまとめた資料は、ほとんど見かけません。

福利厚生JPには、男性の育休取得率と、各社の福利厚生の制度の両方が入っています。そこで、取得率を公表している519社を3つのグループに分け、制度ごとに「その制度を公式に確認できた会社の割合」をくらべました(2026年10月7日時点)。

結果:取得率のグループ別、制度を持っている会社の割合

制度80%以上(292社)50〜80%未満(187社)50%未満(40社)
フレックスタイム56%45%33%
在宅勤務67%55%53%
社内保育所・保育の補助27%17%10%
ベビーシッターの補助17%17%10%
時間単位の有休13%12%5%
不妊治療の支援15%11%10%
出産・育児の祝い金11%14%28%
住宅手当・家賃補助41%38%45%

%は、各グループの会社のうち、その制度を公式ページで確認できた会社の割合です。

わかったこと

1. 取得率が高い会社ほど「時間と場所を選べる制度」がある

フレックスタイムは、80%以上のグループでは56%、50%未満のグループでは33%でした。在宅勤務・時間単位の有休も同じ向きです。

たとえるなら、育休は「長いお休み」で、フレックスや在宅勤務は「毎日の小さな調整」です。毎日の調整がしやすい職場では、長いお休みも取りやすい。数字はそんな関係を示しています。

2. 保育の支援も、取得率が高いグループで多い

社内保育所・保育料の補助は、80%以上のグループで27%、50%未満のグループで10%でした。育休から職場に戻ったあとの準備まで整っている会社が、高いグループに多く入っています。

3. 出産祝い金は、むしろ取得率が低いグループで多い

出産・育児の祝い金は、50%未満のグループで28%と最も高くなりました。お祝い金のような「お金の支援」と、育休の取りやすさは、別のものとして見るのがよさそうです。会社を選ぶときは、祝い金の額とあわせて、働き方の制度も確認すると安心です。

取得率が100%以上で、フレックスと保育の支援の両方がある会社

男性の育休取得率が100%以上で、フレックスタイムと保育の支援(社内保育所・保育料やベビーシッターの補助など)の両方を公式に確認できた会社の例です。

会社男性の育休取得率
JT(日本たばこ産業)141.5%
大成建設118.5%
千葉銀行115.3%
めぶきフィナンシャルグループ108.9%
大和総研107.0%
大日本印刷106.8%
東北電力104.6%
山口フィナンシャルグループ103.8%
シャープ103.0%
ENEOSホールディングス101.5%
ゆうちょ銀行100%
DMG森精機100%
双日100%
三井不動産100%
ニチレイ100%

取得率が100%を超えるのは、計算方法によるものです。「その年に育休を取った人の数」を「その年に子どもが生まれた人の数」で割るため、前の年に生まれた子のために今年育休を取った人がいると、100%を超えることがあります。くわしくは男性の育児休業取得率ランキングで解説しています。

この集計を読むときの注意

  • 関係があることと、原因であることは別です。 フレックスがあるから育休が増えた、とまでは言えません。会社の規模や業種のちがいも影響しています。
  • 50%未満のグループは40社と少なめです。 1社の有無で数ポイント動くため、大まかな傾向として見てください。
  • 「確認できなかった」は「無い」とは限りません。 採用ページに載っていないだけの会社もあります。制度の有無は、各社の公式情報で確認してください。

集計の方法

  • 対象:福利厚生JPに収録している会社のうち、男性の育児休業取得率を有価証券報告書などで公表している519社
  • グループ分け:取得率80%以上(292社)、50%以上80%未満(187社)、50%未満(40社)
  • 制度の有無:各社の公式採用ページ・公式サイトで確認できた制度のみを数えています(就職情報サイトだけに載っている制度は数えていません)
  • 集計日:2026年10月7日

各社の制度の一覧と出典は、それぞれの企業ページで確認できます。データに誤りを見つけた場合は、お問い合わせからお知らせください。

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